算数の出題形式

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算数は大問の数からだいたい3つのパターンに分けることができます。

4問、6問、8問。これをA、B、Cと分類してみましょう。

8問は8問以上とすればいいかもしれませんが、大問の中には少なくとも3題程度の小問が含まれているということが前提です。つまりAではおよそ12問、Bでは18問、Cでは24問、あるということになります。

Aはあまり基本問題とか一行問題はありません。多くは記述式で、途中採点があります。

Cは逆に基本問題とか一行問題が多い。もちろん応用問題もありますが、やはり基本を確認する問題が多く出題されています。

Bはその中間。つまり前半は基本問題とか一行問題を出し、後半は応用問題や記述問題を出す、という形。AとCの良いとこどりをしよう、という感覚かもしれません。

Aは男子受験校に多く、Cは付属校ならびに中堅の受験校が多く、Bは女子受験校に多い、と書いてしまったが、まあ、例外はいっぱいあります。それぞれの学校がそれぞれの視点で問題を作りますが、概ねこのどれかにあたると考えて良いでしょう。

したがって第一志望の学校がこの3つのパターンのうちのどれかによって対策が自ずと変わってきます。

例えばCではほとんど難しい問題が出ない。つまりは基本的な内容がしっかりできれいればいいので、あまり難しい問題をやらなくてもよい。むしろ正確に一行問題などを解き切る力がついていればいい、ということになりますが、一方でAは計算問題すら出ない。もう最初から論理立ててものを考えていかないといけない。表を書いたり、図を描いたり、ということから自分の結論を導き出していく、みたいなところがありますから、きれいに解けるとは限らないわけです。

で、この3つの出題形式のどれであるかをまずしっかり調べる必要があります。

しかしこれは過去問を見ればすぐわかるでしょう。過去数年見てください。ほとんどの学校はこの出題形式がかわっていないはずです。6題出すとなったら概ね6題で終わっているはずです。つまり出題形式は変わらない。

だから心配せずにこれまでの形式の対策をすれば良いのです。

ところが第一志望が決まっていなければ、このどれを受けるか決まらないから、必然的に基本的な問題もやれば難しい応用問題もやる、みたいな話になってきて、負担が大きくなるのです。もちろん、全部できれば、それに越したことはないが、本当はあまり必要ではないことまでやらされて、「できない」という気持ちにさせられている子も決して少なくはないのです。

ということで、まず算数の出題形式を調べます。そして、ぜひお父さん、お母さんに解いてもらいたい、と思います。過去問をです。

「え、できない」

ええ、できなくてかまいません。でも解いてほしいのです。つまり子どもができなければいけないレベルを感じてほしいのです。小学生でこんな問題ができないといけないのか?という議論はもちろんありますが、実際現実に入試問題で出題されているわけだから、仕方がない。ただ、このくらいまで、というのをお父さん、お母さんが知らないで「勉強しなさい」とか言ってもあまり説得力がないのです。

現在の中学受験のレベルはほぼ、中学2年生のシラバスに匹敵します。むしろ算数は数学よりも難しいと思えることが多々あります。だからこそ、ぜひ解いていただいて、さて、お子さんがこの問題を1年後に解けるようになるために、あと何をしなければならないか、を考えてあげてほしいのです。

そうすると遠回りはできないことが良くおわかりいただけると思います。全部ができなくてもいいのです。出るものができるようになればいい。ここをシンプルに考えないと、なんでもかんでもやることになって、子どもたちはパンクします。ぜひこの点を認識してほしいと思います。

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