算数の応用力

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算数の問題を解くにあたり、当然知識は必要です。

例えば台形の面積の出し方、等差数列の和の求め方、速さのつるかめ算、といったようなことは、知っていればすぐに解けるし、時間の節約にもなるでしょう。

しかしながら、それだけでは解けないのが今の算数の入試問題。

これらの解き方はひとつの論理の部品であって、答えを解くためのプロセスのひとつでしかない。

だから、ある程度考えていって、「ああ、これで速さのつるかめ算だなあ。」という風に解いていくことになります。

だから、覚えるばかりではいけない。一行問題というのは、知識であり、もちろん基本問題として出題されるところはあるものの、それだけで入試は終わらない。

概ね3つ、ないし4つの論理過程が組み合わさって、入試問題はできあがっているので、それを分解できないといけないわけです。

だから、考える必要がある。

算数や数学は、とにかく自分で考えて、最後に答えを導き出す、という過程を踏まないと力はつきません。

公式だけ覚えても、できるようにはならないのです。

で、ここまで勉強が進んでくるとそういう基本部分というのは実はできあがってきているのです。

だから、あとは自分で問題を分解できないといけない。論理を組み立てないといけないのです。これは時間がかかります。

1問に最低15分はかけるべきだ、とお話していますが、それでも足りないかもしない。そういうときは解説を読むしかない、と言っていますが、本当はそれでも考えた方が子どものためにはなるのです。

ああでもない、こうでもない、とやっているうちに、いろいろな基本を実践しつつ、論理を組み立てているわけだから、たった一問にもかかわらず思考の訓練はかなり積んでいることになるのです。

この時期、たくさんの問題を解く、という塾が増えているのですが、その結果として一問一問の論理が充分理解できていなかったとすれば、それはもったいない時間の使い方をしているのです。

問題はもっと減らしてもかまいません。

それよりも、自分で論理を最後まで組み立てられることが大事です。

1000題問題を解いても、力にならないし、100題だけでも結構力がつく。それは、どこまで自分で考えられたかで決まりますから、終わることを優先しないようにしてください。


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