僅差の勝負を制すには

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朝日小学生新聞「ゴリラ先生、中学受験を斬る!」

入学試験は摸擬試験と違い、その学校の合格ライン前後の子どもたちが多く受験します。その分、僅差の勝負になる。試験をやり直せば合格者の3分の1ぐらいはきっと顔ぶれが変わるのです。では僅差の勝負を制するにはどうすればいいでしょうか。ポイントは正解率です。いかにミスを減らすか、ここにかかっていると。この段階になっても、計算ミスをしたり、問題文の読み違いを連発する子どもたちがいます。実は急ぎの虫にやられてしまっているのです。

試験ですから、誰もがなるべく多くの問題を解きたいと思っているでしょう。中途半端に終わるのはいやだから、なるべく急いで解く。で急いで解くからミスをするのです。

問題文を読み飛ばしたり、計算間違いをしたり、せっかく正しい答えが出たのに、それを写し間違えたり・・・。

しかし僅差の勝負ですから、その1問で合格ラインに達しない、ということがあるわけです。だから、やはり正確に解き上げる方法をしっかり身につけなければいけません。摸擬試験や過去問を解きながら、いかにミスしないで解き上げるか、その方法を練習しなければいけないのです。いくつかポイントを挙げましょう。

1)問題文の条件に下線を引く。
  ただ下線を引くだけでは不十分で、解答を書く前にその条件を確認する作業が必要です。時速なのか、分速なのか。リットルなのかデシリットルなのか、条件を確認しましょう。

2)計算、式を残す
  途中でこちょこちょっと書いていくと、答えが合わなくなったときに、また最初からやり直しになります。しかし、過程を書いていれば、確認して進めますから、途中まで間違いを発見できます。これがなかなか難しい。特に男の子はそうです。ですから、毎日解いている段階から、式や計算を残すということはくせにしておくべきでしょう。

3)答えが出たと思ったら、もう一度問題文を確認する
  計算が割り切れたとき、答えを思いついたとき、つい、そのまま答えを書き込んでしまいがちですが、本当はそこからもうひとつ考えなければいけなかったりするのです。だからそこでもう一度問題文を見直す。心の中で、「で、何を出すんだっけ?」とつぶやいてもいいでしょう。そうやって確認することによってミスを減らすのです。せっかく答えを出せたのだから、最後の最後で間違えないようにしっかり練習していきましょう。


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