中高一貫校でも、高校募集をする学校とそうでない学校があります。
開成は高校で募集をするが、麻布は募集をしない。一般に高校で募集をしない学校のことを完全一貫といいますが、できれば中高一貫校は完全一貫校にしてしまいたい。
特に大学受験でカリキュラムの前倒しを図りたい学校は、完全一貫校にしないと校内のシステムが複雑になるので避けたいところではあるのです。
カリキュラムの前倒し化、というのは中学2年までで中学の課程を終え、その後中3は高1、高1は高2、と一年ずつずらす指導法。
そうすると、高3のときは完全に一浪と同じ状態になる。1年間受験勉強ができるようにすることで、現役合格を目指すのです。
ところが高校募集をすると中学での傾斜化が難しい。高校から入ってくる生徒と附属中学から入ってくる生徒を一緒のクラスにできなくなるから、その分カリキュラムの構成が難しくなる。それでも開成が高校募集をするのは、それなりにメリットがあると判断しているからでしょうが、しかし、傾斜化が進んでいる学校に途中から入る生徒は大変であることに変わりはない。
近年開成に合格したにもかかわらず日比谷高校に進む子が出てきていますが、そういう背景もあるのです。日比谷であれば、全員が高校から一線に並ぶので、合格して大変な思いをしなくてもいい、という考えがあるからでしょう。
先日、ある学校の募集状況を聞いていたのですが、中学では集まらないが、高校では無事定員が埋まる、という学校もあるそうです。
まあ、これはきっとそうでしょう。中学受験率は16%前後ですが、高校受験率は99%だからその差は歴然。中学受験では下位校まで生徒が回らないが、高校受験では県立高校との比較で十分にチャンスが巡ってくる。
ただ、その分、附属中学が充実しないので、これを解決しなければならない学校は少なくないのです。
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