各校の入試問題から」カテゴリーアーカイブ

中和に関する問題

2022年早稲田中学の問題です。

次の実験操作を読み、以下の問いに答えなさい。なお、表は実験の結果をまとめたものです。
 [操作1]固体の水酸化ナトリウム10gに水を加えて混合し、水酸化ナトリウム水落液500cm3を作った。
 [操作2]ある濃度のうすい塩酸を70 cm3ずつ6つのビーカーA~Fに入れた。
 [操作3]図のようなこまごめピペットを用いて、[操作1]の水酸化ナトリウム水溶液を表の体積で、ビーカーA~Fに加え混合した。
 [操作4]ビーカーの水溶液を加熱し、蒸発させてビーカーに残った固体の重さをそれぞれ調べた。

問1 下線部のこまごめピペットについて、最もふさわしい使用方法を選び、記号で答えよ。
   ア 何かの液体でぬれていたが、そのまま使用した。
   イ 蒸留水を少量吸い上げることでピペット内を洗い、そのまま使用した。
   ウ 蒸留水を少量吸い上げることでピペット内を洗い、ドライヤーで乾燥させてから使用した。
   エ これからはかり取る水溶液を少量吸い上げることでピペット内を洗い、そのまま使用した。

問2 [操作3]を行った後のビーカーCにある水溶液と同じものを用意し、中性の状態のBTB液を少量加えた。このときBTB液は、何色に変化するか。

問3 このうすい塩酸70 cm3 とちょうど中和する水酸化ナトリウム水溶液は何cm3か。

問4 [操作4]を行った後のビーカーDに残った固体の中で、食塩は何gか。

問5 [操作4]を行った後のビーカーEとFに残った固体を別のビーカーに入れ、水を加えて完全に溶かした。これに[操作2]で用いたうすい塩酸70 cm3を加えたとき、水溶液は酸性になった。
   その後、この水溶液に再び[操作4]を行うと、残った固体の重さは何gか。

問6 [操作3]を行った後のビーカーBの水溶液11 cm3と、ビーカーFの水溶液15 cm3をはかり取り混合した。この水溶液を中性にするには、ビーカーBの水溶液をあと何cm3加えたらよいか。

問1 蒸留水を少量でも吸い上げれば、内容が変わってしまう恐れがあるので、これから使用する水溶液で洗います。
(答え)エ
問2 ビーカーに残った固体の重さがCとDの間で変化しているので、この間で中和が起こっています。Cはまだ中和前ですから、酸性ですから黄色。
(答え)黄
問3 AからBへは10cm3あたり0.3gずつ増え、DからEには10cm3あたり0.2g増えています。CとDの間では0.26g増えていますから、全部DからEと同じだと0.06g足りません。
1cm3あたりの差は0.01gですから、0.06÷0.01×1=6cm3になるので、50+6=56cm3
(答え)56
問4 Cは全部食塩です。あと6cm3分食塩が増えますから、1.50+0.03×6=1.68gになります。
(答え)1.68
問5 水溶液が酸性になったので、固体は全部食塩です。したがって70+80=150cm3分の食塩ですから0.03×150=4.5g
(答え)4.5
問6 Bは110cm3のうち、11cm3ですから水酸化ナトリウム水溶液が4cm3、塩酸が7cm3入っています。一方Fは150cm3のうち、水酸化ナトリウム水溶液が8cm3、塩酸が7cm3入っていますから、混ぜると水酸化ナトリウム水溶液12cm3、塩酸14cm3になるので、70:56=14:11.2から水酸化ナトリウムが11.2cm3で中和します。しかし、水酸化ナトリウム水溶液が12cm3ありますから、0.8cm3余ります。
Bは40cm3水酸化ナトリウム水溶液を入れたので、16cm3分余るはずですから、ちょうど0.8cm3はその20分の1にあたるので、110÷20=5.5cm3
(答え)5.5


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溶解度に関する問題

2022年筑波大駒場の問題です。

3種類の固体A、B、Cがあり、しょう酸カリウム、ホウ酸、塩化ナトリウムのどれかである。これらの薬品が水にとける量は、水の温度によって表のように変化する。この表を参考にして、実験1~3を行い、どの固体であるかを調べた。後に続く各問いに答えなさい。

【実験1】3つのビーカーに30°Cの水25グラムを入れた。ひとつのビーカーには固体Aを5グラム、もうひとつのビーカーには固体Bを5グラム、残りのビーカーには固体Cを5グラム入れ、よくかき混ぜた。
【実験2】固体がすべてとけたビーカーに、さらに同じ種類の固体を( Y )グラム加えたところ、どのビーカーでも固体がとけきれずに残った。
【実験3】すべてのビーカーの水の温度を40℃まで上げた。

1.実験1で固体がすべてとけた薬品はどれか。すべて選びなさい。
 ア しょう酸カリウム    イ ホウ酸    ウ 塩化ナトリウム

2.実験2のYについて考える。次の値のうち、実験3で固体の区別ができ、最も値が小さいものはどれですか。
 ア 2.5    イ 7.5    ウ 10    エ 15    オ 30    カ 60

【解説と解答】
1 実験1は水25gで行っているので、表からしょう酸カリウムは11.4g、ホウ酸は1.7g、塩化ナトリウムは9.525g溶けるので、5g以上溶けるのはアとウ
(答え)アウ
2 しょう酸カリウムは6.4g入れても溶け残りがないので、6.4g以上いれないとすべてが溶け残りません。
一方40℃に温度を上げた時、しょう酸カリウムは15.975gとけ、ホウ酸は2.225gとけ、塩化ナトリウムは9.575g溶けます。
7.5g入れると12.5gとなりしょう酸カリウムと塩化ナトリウムの区別がつくので、答えは7.5g
(答え)イ


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熱量に関する問題

2022年フェリス女学院の問題です。

私たちは毎日の生活の中で、都市ガスやプロパンガスといった燃料を燃やして火を起こしています。燃料には様々な種類があり、用とによって使い分けられています。今、3種類の燃料ア~ウがあります。これらの燃料を用いて、実験を行いました。

  実験1 1gの燃料アを燃やした熱で様々な温度の水を温め、水温を記録した。
  実験2 1gの燃料ア~ウを燃やした熱で0℃の氷100gの入った0℃の水100gを温め、水温を記録した。
  実験3 1gの燃料ア~ウを燃やしたときに発生した気体エの重さを記録した。

1 ガスバーナーやアルコールランプなどの火を使う実験を行うときに、特に気をつけなければならないことを2つ答えなさい。

2 燃料が燃えると数種類の気体が発生します。その中でも気体エは地球温暖化に大きく影きょうを与えている気体の1つと言われています。気体エの特ちょうについて正しいものを1つ選びなさい。
  (1)鼻をつくようなにおいがする。
  (2)うすい塩酸に鉄を加えると発生する。
  (3)雨水にふくまれ、酸性雨の原因となる。
  (4)ムラサキキャベツの液にふきこむと、よう液の色が赤色になる。

3 燃料が燃えるためには、空気中にふくまれる気体オが必要です。気体オの特ちょうについて正しいものを1つ選びなさい。
  (1)水に全くとけない。
  (2)空気中に三番目に多くふくまれている。
  (3)石灰水に吹き込むと、石灰水が白くにごる。
  (4)オキシドール(過酸化水素水)に大根の小片を加えると発生する。

4 実験2について、燃料ア~ウの中で加熱後に氷が残っているものはどれか。番号で答えなさい。
  (1) ア  (2)イ   (3)ウ  (4)アとイ  (5) アとウ
  (6)イとウ  (7)アとイとウ  (8)どれも残らない

5 1gの燃料アを燃やした熱で0℃の氷50gの入った0℃の水50gを温めました。加熱後の水温は何℃か答えなさい。

6 燃料ア~ウを燃やした熱で0℃の水100gを51℃まで温めました。このとき気体エの発生量が最も少ない燃料をア~ウの中から記号で答えなさい。また、その燃料を燃やしたときに発生した気体エの重さを答えなさい。

【解説と解答】
1 
まわりに燃えやすいものがないようにします。また水平な台において、動かないようにします。
(答え)
燃えやすい物をまわりに置かない。
安定した水平な台の上に置く。
2 (3)雨水に含まれるのではなく、大気に含まれます。
(答え)(4)
3 ダイコンも触媒になります。
(答え)(4)
4 全部0℃を超えていますから、どれも残りません。
(答え)(8)
5 表1から、燃料アを1g燃やすと、50×200=10000calの熱量が出ます。実験2の結果から、0℃の水200gが10℃になるのは、10×100=2000calですから、0℃100gの氷を0℃100gの水に変えるのには10000-2000=8000calの熱量が必要です。
今度は50gですから、その半分の4000calが必要ですから、残りは6000cal。6000÷100=60℃になります。
(答え)60
6 実験2、実験3からウを使うと最も温度が上がり、かつ二酸化炭素の発生がすくないことがわかります。実験2から100gの氷を100gの水に変えるのに8000cal、また200gの水を28℃にするのに5600cal必要なのでウ1gからは合計13600calの熱量が出て、その時発生する二酸化炭素は2.8gです。
100gの水を0℃から51℃まであたためると5100calが必要ですから、2.8×5100÷13600=1.05gになります。
(答え)ウ 1.05


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